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ご紹介・専門外来

多発性嚢胞腎外来

多発性嚢胞腎とは

多発性嚢胞腎は、腎臓に多数の嚢胞(水の溜まった袋状の構造)が出現し、徐々に腎機能障害を引き起こすとともに、腎臓以外の臓器にも障害を起こしうる、最も頻度の高い遺伝性嚢胞性腎疾患です。60歳代で約半数の方が腎不全に至り、血液透析、腹膜透析、腎移植など腎代替療法が必要となると言われていますが、病気の進行には個人差がある事も知られています。また腎臓だけでなく、肝臓、脳血管、心臓などに起こりうる合併症に対するケアも必要となります。

多発性嚢胞腎の病状の進行イメージ

多発性嚢胞腎の病状の進行イメージ

多発性嚢胞腎の合併症とその発生頻度

多発性嚢胞腎の合併症とその発生頻度

治療法・診療・受診

治療法

若年期には、ほぼ無症状であることが多いのですが、時期に合わせて腎機能、合併症の評価を行い、計画的に治療を進めていくことが大切です。 従来より、血圧の管理、食事療法、また合併症がある場合はその治療が中心となっていますが、遺伝性疾患という側面から、根本的な治療法が確立していないというのが実情です。しかし、今までにない新しい治療薬(トルバプタン)が、世界に先駆けて日本で投与可能になり、ヨーロッパを中心に広がりつつあります。病気の進行を抑制する効果が期待されており、病状によってはその薬剤の使用が可能となります。当院でも、投薬の適応のある方には、積極的にこの新しい治療を受けて頂いております。また、腎嚢胞の腫大に伴う腹満感でお悩みの方も、塞栓術の適応に付き検討させていただきますので、お申し出下さい。

診療の流れ

当院ではまず、血液検査、尿検査、CT、MRI、心エコー検査などを通して、全身の状態をチェックいたします。その上で、病態に応じて必要な治療をご提示し、計画的に診療を進めていきたいと考えています。また、すでにかかりつけ医をお持ちの方でも、必要な検査のみ当院で行うなどして、病院を変わる必要はございません。適応のある方には、前述の治療薬(トルバプタン)をお勧めいたしたいと思いますが、内服開始時には入院が必要となります。指定難病として、給付金制度が利用できるケースがございますので、あわせてご案内いたします。

受診方法

まずは、腎臓内科初診外来を受診いただきます。診察、検査を行い、以降の診療計画を立てます。金曜日午後に専門外来を用意しておりますが、それ以外でも、ご都合に合わせて通院いただけます。

その他の情報

当ホームページ内、腎臓病疾患別Q&Aにも多発性嚢胞腎の解説がございます
難病情報センターホームページ内に一般の方向けの説明がございますので、ご参照ください。
ADPKD.JPという多発性嚢胞腎の患者さま向けサイトにて、当院の活動をご紹介いただきました。

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