患者さんへ

腎臓病疾患別Q&A

慢性腎臓病(CKD:Chronic kidney disease)

 

Q.どのような病気ですか?


慢性腎臓病(CKD)とは、たんぱく尿やアルブミン尿などの尿検査の異常、もしくは腎臓のはたらきの指標である糸球体濾過量(GFR:glomerular filtration rate)が60ml/分/1.73m2以下に低下した状態が、3ヶ月以上持続したときに診断される疾患です。
CKD患者さんは一定の条件を満たせば、腎臓機能障害者として身体障害者手帳(3級・4級)が取得できます。




Q.どのような症状がありますか?


初期のCKD患者さんには、自覚症状がありません。進行すれば、疲れやすさ、息切れ、むくみなどの症状が出ることがあります。




Q.どれくらいの患者数がいるのでしょうか?


日本のCKD患者さんは、約1,300万人と推定されています。




Q.原因はなんですか?


CKDの原因は、糖尿病、高血圧、慢性糸球体腎炎といった慢性的な病気であるのが一般的です。しかし、原因がはっきり分からないCKDも少なからず存在します。




Q.どのように診断されるのですか?


血液検査と尿検査で診断することが一般的です。さらに詳しい診断のために、腎臓の画像検査(超音波検査やCT検査)や、腎生検(腎臓の組織を一部採取し、顕微鏡で調べる検査)を行うこともあります。




Q.どのような治療方法がありますか?


少しでも腎不全の進行を食い止めるために、まずはCKDになってしまった原因に対する治療を行います。また腎不全の原因に対する治療と合わせて、CKDの進行度(ステージ1からステージ5までの5段階)に応じた治療も行います。
これらの治療にも関わらず腎臓の機能が低下し、病気のない健康な人と比べて腎臓の機能が15%以下になると、末期腎不全(CKDステージ5)です。近い将来、尿毒症や心不全といった命の危険が差し迫ることが想定されます。命の危険を回避する方法として、腎臓の機能を肩代わりする治療法(腎代替療法)があります。腎代替療法には、血液透析、腹膜透析、腎移植の3つがあり、それぞれメリット・デメリット、できる人・できない人などの特徴があります(詳しくは腎臓病一般Q&A『透析が必要だといわれたら?』をご覧ください)。




Q.もしCKDになってしまったら、いつ腎臓病の専門家を受診したらいいですか?


以下のいずれかの条件を満たすCKD患者さんは、腎臓病の専門医の診察を受けることが勧められます。まずはかかりつけ医の先生にご相談ください。

  • 高度のたんぱく尿(尿たんぱく/Cr比が0.5g/g・Cr以上,または定性 2+以上)
  • たんぱく尿と血尿がともに陽性(定性 1+以上)
  • 推算GFR 45mL/分/1.73m2 未満





慢性腎臓病への名古屋大学腎臓内科の取り組み

  • 地域医療連携室を通じて、地域のかかりつけ医との病診連携に注力しています。

  • 患者さんやご家族を対象とした勉強会を毎月開催して、生活習慣の改善(食事・禁煙・運動療法など)に積極的に取り組んでいます。

  • 進行したCKDを有する患者さんは、心血管病(心筋梗塞・脳卒中など)を発症するリスクが高いとされます。当院では、病状に応じて心血管病のスクリーニング検査を行っています。

  • 腎不全が徐々に進行し、腎代替療法が必要になった患者さんには、3つの腎代替療法(血液透析、腹膜透析、腎移植)のメリット・デメリットをそれぞれ理解していただくためのサポートを行っています。

慢性腎臓病についてより詳しく知りたい方へ